在宅勤務のメリットを今後に生かそう
新型コロナウイルスの影響で、私の勤務する会社でも先月の途中から原則在宅勤務となりました。まだ数週間ではありますが、少し慣れてきた感じもある一方で、元の出社しての勤務に戻った時を想像して、今から色々と考えています。
私は俗に言う社内SEで、社内の基幹システムの開発を担当する部署に所属しています。主な業務は大小様々な規模のシステム開発プロジェクトの管理です。要件定義して、開発計画を立てて、メンバーが仕上げた成果物をレビューして、という流れです。ちょっとした開発であれば、自分で対応することもあります。
それ以外には、品質や生産性の向上といった課題をいくつか与えられて担当するといった感じです。
在宅勤務でも特に問題がないお仕事のはずなのですが、実際にやってみるとZoomとかTeamsでの会議が疲れます。仕事柄レビューが多く、連続すると結構な疲労を感じます。デメリットととして疲労蓄積ポイントをまとめてみます。
会議のセッティングと参加が煩わしい
ZoomでもTeamsでもメールで開催案内(メール)を送る必要があります。出社していればグループウェアにスケジュールを登録するだけなのですが。
私の会社の在宅勤務は、リモートで会社のPCを操作するタイプです。会議の時は自宅のパソコンのマイクやカメラを使用するため、自分の私用メールアドレスにも開催案内が必要です。
会議への参加もやや煩わしく、ブラウザやアプリを起動して、Zoomであれば開催案内に記載されたミーティングIDとパスワードの入力をする必要があります。出社していれば、会議室に行って座るだけなのですが。
時間通りに参加者全員が揃わない
残念なことに、出社していても起きることです。ただ違うのは、出社していれば直接声をかけて呼ぶことができる、ということです。在宅勤務ではひたすら待つしかありません。
音声通話や画面共有ができているか確認が必要
会議の冒頭に「音聞こえますか?」「画面見えますか?」という儀式が発生します。
参加者が多い会議では結構面倒くさいのですが、一部の参加者の声が聞こえないまま進行させてしまって失敗した経験もあるので、欠かさずやることにしています。
発言のコンフリクトが多い
同時に発言したりすると致命的に聞き取れません。リモートなのでタイムラグがあり、同じタイミングで発言してしまう、ということが起こりがちです。同時にならないように様子を見てしまうと、やや間が空いてしまいテンポの悪い会議になってしまいます。
異音トラブル
「発言できない」「聞こえない」とは別のトラブルがあります。
発生条件が不明なのですが、参加者のお宅でヤカンでお湯を沸かしているんじゃないかというような「ピー」という音が終始聞こえることがあります。音量は変動し、大きくても致命的な音量ではないのですが、決して消えることはありません。ミステリーです。
声を張りがち
これは電話でもあることですが、「聞こえないといけない」という強迫観念によって、ついつい大きめの声で発言してしまいます。自分が発言することが多い会議では、出社している時の会議より、喉が疲れます。
その他(会議以外)
メールやチャットだと表情が見えないのでトーン(ニュアンス)が分かりづらいです。相手の性格・タイプが分かっていれば、多少は想像で補うこともできますが、普段以上に「含みのある表現を避ける」ようにしています。
デメリットとして挙げましたが、これを機に誤解の生じにくいコミュニケーション方法として身に付けておいた方が良さそうです。
さて、ここまでデメリットについて書いてきましたが、メリットもあるのでまとめておきます。
通勤時間がなくなる・出勤準備の時間が減る
通勤時間も拘束時間です。これがゼロ化するのは大変なメリットです。通勤時間が仕事スイッチのON/OFFになっているという意見はなるほどと思いますが、私にとっては拘束時間がなくなる方が魅力的です。仕事を中断して晩御飯を食べることもできます。メタボが気になるお年頃の私には、夜分遅くに食事することを避けることができるのは、とてもありがたいことです。
あと、身だしなみを整える時間が減ることも大きいです。出社する時に比べると服装も雑でいいですし(ぶっちゃけ下半身は映りませんし)、寝ぐせはニットの帽子で隠せるし、ヒゲも一日くらい剃らなくてもバレなさそうです。
好きな音楽を聴きながら仕事ができる
以前から、休日出勤や残業などでオフィスに1人になった時、スマホで音楽を聴きながら仕事をしていました。受験勉強も聴きながらやっていました。
色々なジャンルを試してみたところ、PopsやRockよりJazzがいい塩梅でした。しかし、ベストマッチだったのはドラクエ3のサントラ(オーケストラ版)でした。元々ゲーム中は終始聴いている訳ですし、考えてみるとサントラは相性が良さそうです。戦闘のテーマが始まると、「よーし、倒してやるか(この仕事を終わらせるか)」という気になる、という効果があります。すぎやまこういち、ジーマーで神です。
スキマ時間に休憩を取れる
これは本当に大きなメリットです。「なんとなく気が乗らない」「眠い・・・」ということがよく(?)あるかと思います。生産性が超低い時です。そんな時に、家族と少し話したり飼い猫と戯れたりして気分転換する、仮眠を取る、といったことができる訳です。出社している時はとてもできませんし、同僚に話しかけて作業の手を止めてしまうのも気が引けます。
仮眠はほんの15-30分程度で十分なのですが、出社していたら自席でいきなり寝る訳にもいきませんし、会社には仮眠を取れる場所もありません。就業規則で「休憩時間」と表明すれば休憩はできるのですが、コアタイムの時間帯だと給与から控除されてしまいます。そもそも計画的に眠気を感じるというのも無理がありますし、眠くなってきたら上司に「ちょっと眠いんで休憩します」なんて言う勇気もありません。
在宅勤務のメリットとデメリットを考えてみると、デメリットの多くは慣れで解消できそうな事が分かったので、私にとってはメリットの方が大きいことに気が付きました。
新型コロナウイルスの早期収束を願ってやみませんが、収束後に出社しての勤務に戻った時にメリットがなくなってしまうのは残念なことです。今回、在宅勤務でも業務が回ることが証明できたことになりますので、私が勤める会社で設定されている「在宅勤務は月に*回まで」という上限が撤廃されたり、社員の多くが「在宅勤務でも普通に仕事できるね」という雰囲気になることを期待しています。
ウイルスの蔓延によって、我々社員は業務形態とともに意識を変えざるを得ない状況に陥りました。「働き方改革」(この呼称に違和感はあるのですが、それはまた別の機会に書きます)を掲げる企業の側も、この変化を機に、より働きやすくなるように社員の声を聴いてルールを見直していって欲しいと思います。
今日書きたかったのはこんなところです。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。